コラム1ではライトセーバーを持っている人間が知るべきルールと持つべきモラルについて
お話しました。

コラム2では、これからライトセーバーを持つ人へ、またライトセーバーを持っている人へ
知っておくと良い知識を解説します。

Saber Guildは特定メーカーを贔屓する事はありません。使用している道具が安全なのか、

非常に問い合わせが多く、また危険な取扱いを防ぐ為にコラムとして執筆してはおりますが、

団体として下記ベンダー商品を販売してはおりませんのでご了承下さい。

※2016年8月追記:ところどころ誤字脱字がありましたので修正しました。

体格にあったライトセーバーを選ぶ

知名度もさながら、値段が手頃な事からも、一番最初のライトセーバーはFXライトセーバー、
またはUltrasabers社のライトセーバーである人が大半だと思います。

ルークが好きだから、ダースベーダーが好きだから。このライトセーバーが好きだから。

勿論、「好き」も大切な原動力です

ですが、外観だけで選ぶと非常に取り回し辛いライトセーバーであったり、
練習の妨げになることもあります。

大前提として、「日本人の体格には32インチブレードが最適」である事を覚えて下さい。

Ultrasabers等はヒルト(本体の事です)が太いので36インチの方が見栄えは良いです。
が、36インチを使いこなすには身長が180cmは必要だと思って下さい

購入の際、ブレード長を選ぶことが可能です。32インチを選ぶことをお勧めします。

1本目には、使いやすいヒルトを選ぶ

ライトセーバーはとても高価な買い物です。拘って買いたい、ごもっともです。
でも、そこでちょっと考えなおしてみてください。

どうせライトセーバーを持つなら、ちゃんと使いこなしてみたくはなりませんか?
スピンの一部は誰でも覚えられます。見よう見まねでもできちゃいます。
が、基礎応用になってくるとそうは行きません。
自分ではできているつもりでも、客観的に見たら全然回せていない事もあります。

日野のライトセーバー講習会では「美しく、すべての基礎になる技術」を教えています。
(ある程度身につけば、後は独学でも発展していける基礎を教えています。)

和気藹々の講習会は音は出なくても十分に楽しめます。
そして、音のない(Stunt Saberと言います。スタント用、映像撮り用ですね。)セーバーは
サウンドボードが無いので非常に安価に購入できます。また、夜間などの個人練習も可能です。

それに加えてシンプルなセーバーは加工が少なく、値段が控えめです。これらを組み合わせれば、
約1万5千円前後でしっかりと光るライトセーバーを入手することが可能です。

これらで練習を積み、獲物を選ばなくなってからご自分のお気に入りのライトセーバーを求めても、
決して遅くはありません。

日野には参加者が持ち寄る様々なメーカーやモデルのライトセーバーが集まります。
それらを見て、実際に手にとって参考にするのも良いでしょう。
無断で触ったりせず、必ず持ち主に許可をとって下さい

セーバーベンダー固有の特徴

このコラムでは、各社のカスタムセーバーの持つ特徴を解説します。
どれが良い、どれが悪いというのではなく、あくまでも知っておくべき各社の特徴です。
貴方が選ぶライトセーバーの参考になれば幸いです。

Ultrasabers

発送が早く、値段もモデルを選べばお手頃価格。サウンドボードは若干型遅れ気味ですが、”お手頃さ”は魅力です。
簡素なモデルは毛嫌いされる事もありますが、焼付塗装や表面処理が施された本体は非常に頑丈で、
酸化腐食の対策(使い終わった後に磨く、たまに錆止めを塗ってやる。)さえ取っていれば長い間使えます。
公式サイトから簡単に注文でき、画像つきの解説がありますので個人輸入の入門にも最適です。

LED:Tri-LEDの採用も始まり、光量もかなり高くなりました。選べる色は少ないですが、
ほぼ使われるライトセーバーの全色を賄っているので不足はありません。
Emeraldというサテライト(増設)ボードを使うことでRGB化が可能です。
通常カラー、FoC(クラッシュ時の変色)共に設定可能です。

ヒルト:外径1.4インチ前後。日本人や手の小さい方、女性にはちょっと太めです。
Guardian等のスリーブ(多層外筒)モデルでは更に太く、重くなりますので注意が必要です。

ブレード:1インチ。先端部が外れやすいという欠点はありますが、そこを補えば非常に頑丈な良いブレードです。

サウンドボード:V4サウンドボードを積むことで音を差し替えることができますが、
種類が少なく、またある程度のパソコン知識が必要でソフトも全て英語です。
ロックアップ(鍔迫り合い)は標準搭載されています。

その他の特徴:LEDが固定されていない為、ブレード及びブレードプラグを取り付けていない場合カタカタと音がします。
また、一部モデルなどでは取り扱いに注意が必要なこともあり、造詣の凝ったモデルは購入に注意が必要です。

そして、TCSS(The Custom Saber Shop)という所で販売しているMHSというシステムと互換になっています。
ポンメルやエミッター等はMHSと交換することで若干のモデルチェンジをしたりすることも可能です。

Saber Forge

外径が細く、日本人向けのヒルトでもあります。目を惹く美しい外観のヒルトを作りますが、
グローブを着けての使用が前提であるのか、使用に際して要注意な点があります。
良くも悪くも尖っているベンダーで、初心者向けではないかもしれません。

LED:FoCを捨てる事で12Wもの大光量を実現しています。電池の消費が激しいですが、
明るいセーバーが欲しいというのであればこのメーカーでしょう。

モデル参考
Warrior:音無し、Stunt Saber
Champion:音有り、Sound Saber
HERO:HEROモデルでは2色を選んで3色モデルと、10色のモデルがあります。
3色モデル:赤と青を選ぶ→赤、青、紫
10色モデル:10色が切り替わります。

ヒルト:外径が細めで、日本人の手でも握りやすくできています。
が、モデルによっては非常に重量が増え、扱いにくいセーバーもあります。
また、一部の造形において、エッジが非常に鋭くなっている場合もあり、
無加工や素手で握ると怪我をする可能性
もあります。
最近のApprentice Saber(練習用セーバー)はエッジ処理がされている物も多いので、
一概に全てが危険なセーバーということではありません

ブレード:1インチ。非常に頑丈なブレードで、LEDの光もとても美しく光ります。先端はBullet Sharpの尖ったモデルのみです。

サウンドボード:Naigon社製のSaber Coreを搭載しています。
衝撃センサーを積んでおらず、運動量センサーと加速度センサーのみで処理をしているので若干挙動が違います。
※厳密に言うとFoCがぶつかった衝撃ではなく、急停止の運動センサーで行われます
センサー感度やLEDの輝度はボタン操作でいつでも可能です。

その他の特徴:とても美しい外観のセーバーを販売していますが、ちょっと問題あるメーカーでもあります。

Vader’s Vault

気軽に購入できるメーカーの中で唯一Plecter Labs社のサウンドボードを扱っている(扱える)ベンダー。
少人数で製造しているので若干時間がかかりますが、美しい製品を作っています。
外径も一番細く、劇中のライトセーバーサイズに一番近いサイズを再現しています。

LED:単色セーバー、FoC、RGB、全て制作可能です。FoC等の機能名称がSun Crasherなどと変わっており、
購入難易度は他のメーカーと比べて若干高めかもしれません。

ヒルト:内径1インチのとても細い(強度には問題ありません)ヒルトなので、日本人の手でもとても扱いやすいです。
モデル数は少ないですが時折限定生産のヒルトなども販売しており、とても人気のあるメーカーです。

ブレード:1インチ。透過ポリカーボネートの外筒をスクラッチしてさらなる反射加工をしています。
また、Photon BladeやEnhanced Day Bladeなど特殊なブレードも多数取り揃えています。

サウンドボード:PlectorLabs製のサウンドボード「Crystal Shard」を搭載しています。
MicroSDでSoundfontと呼ばれる音のセットを差し替えることで色々な音に変更することができます。
(SoundFontは専用サイトで購入可能で、1つ3~5USDと大変リーズナブルです。)

また、感度などもconfigを書き換えることで調整可能ですが、出荷時点で素晴らしい調整がされておりますので
別段弄る必要はありません。

その他の特徴:特に無し。

 

この他にもセーバーメーカーはたくさんあるのですが、
初心者向けではありません(非常に高価だったり、カスタム前提であったりする)のでここでは割愛させていただきます。

1本目に最適なのはどれ?各ベンダーでの選び方

この項では実際に練習のし易い、扱いやすいセーバーを選んでいきます。
コラムを書いている草加はセーバースミスです。
どうしてこれが扱いやすいのか?というのも解説できるのですが、
人間工学の話になってきてしまいますので興味ある方は日野で草加に聞いてみてください。

また、この項では実際にヒルトを紹介いたしますが、
セーバーギルドの総意ではなくコラム執筆者かつセーバースミスである草加の個人所感となります。

共通項

SaberBuilder_render

緑:エミッター 赤:チョーク 黒:ボディ 銀:ポンメル。
基本構造です。

・エミッター付近、またはエミッターにチョークのようなくびれがあるもの。
・エミッター自身にチョークがあり、また邪魔な突起がないもの
・エミッターに余分な装飾が合ったり、過度な重量物がないこと
・シンメトリ(対照)で、片側に重量が寄っていないもの

スピン(回転)、スイング(振り)、グリップ(握り)に於いて特徴的なヒルトでは扱いにコツが必要になります。

Ultrasabers

モデルに「INITIATE」と記載のあるもの。
または、モデルに「V2またはV3」と記載のあるもの。

INITIATEは練習用、いわゆる子供用なのですが、規格が規格なのでINITIATEでも十分な長さです。
逆に、通常モデルは非常に長いので日本人の体格では肘などに擦り傷を作ったりしやすいです。

V2・V3とはいわゆる旧型モデルなのですが、外径が1.2インチ程度のいわゆる細いヒルトになります。
通常モデルはMHSは互換の太いセーバーなので、旧型モデルの方が日本人の体格には合っています。
ですが、V2には現行のサウンドボードが搭載できないのでV3を選んでおいたほうが無難でしょう。

●INITIATE V4 / DARK INITIATE V4
●INITIATE LE V4 / DARK INITIATE LE V4
INITIATE
グウの音も出ないほど練習用に最適なヒルトです。表面処理がされており非常に頑丈で、
またエミッターにチョーク加工が施されているので取り回しもしやすく、32インチの外観にとても合います。

Saber Forge

Apprentice Saber項目にあるもの。
エミッターやヒルト装飾に鋭利な先端がないもの。
重量物装飾が少ないもの。

●Sentinel(Arbiter)
apprentice_sentinel_v2_red_1arbitor_v2_warchamp_purple_2
Arbiterの後期デザインがSentinelです。グリップ部分にレザーが巻かれているのでより扱いやすくなりました。
Chosen等のチョークモデルを選びがちですが、エッジ処理などの問題からこのモデルをおすすめします。
ただ、若干エミッターの溝で手の皮膚を削り取られやすいので、その場合Consularを選ぶのも手です。

●Consular
643
チョークがエミッターのすぐ下部にあるので非常に扱いやすく、また危険性も低いです。

SFのヒルトは全体的に細くできていますので、前途の問題点を解決すると扱いやすいモデルが沢山あります。

Vader’s Vault

Vader’s VaultはStuntSaberを販売していません。なので全般的に最低価格が高くなってしまいますが、
それを踏まえたうえでもとても優秀なので個人的に推奨したいメーカーとなっています。
というのも電池(18650保護回路付きリチウムイオン)が交換できるので製品寿命はLEDの運転寿命位。
電池を複数本用意して交換していればずっとつけたまま遊んでいても大丈夫です。
(Ultrasabersもセル交換は可能ですが連続運転時間が短いです。)

参考:連続運転した際の稼働時間
US・14500*2 40分前後
VV・18650 2時間前後

そして外径が細いので手に馴染みやすく、重量も32インチにとても良く合ったバランスになっています。
(重量均衡点の位置がエミッター付近になっている)

●REV-N Standard
012__11876.1425524668.1280.1280
一見ただの棒ですが、スピンの際に必要なチョークがしっかり作られており、とても扱いやすいセーバーです。
難点はボタンの位置が分かりづらいくらいです。

●Ardent / Dark Ardent
IMG_1856_zpsxoa6exqd__85253.1439444718.1280.1280
アクセントチョークがあるので扱いやすく、またボタン位置もある程度探しやすくなっています。

最後に

いかがでしたでしょうか?この記事が貴方の相棒を決める参考になれば幸いです。

でも、忘れないで下さい。

貴方の選んだライトセーバーに、貴方が選んだ理由に自信を持って下さい

「◯◯のはクソだ」「◯◯なんてライトセーバーじゃない」と、小馬鹿にされる時もあるかもしれません。

しかし、貴方のライトセーバーは貴方が購入し、貴方が握り、笑顔になればその時点で

世界にただ1本の、貴方のライトセーバーです。

心ない誹謗中傷など気にしないで構いません。そして、どんどん使って、装飾して、カスタムして下さい。

カスタムセーバーの醍醐味は「カスタム」です。

人と同じモデルでも良いのです。

「僕はこういう飾りをしたよ」

「いいね、私はこういうカスタムをしてみたの」

「カッコイイね!!」

これでいいんです。
ブレードプラグをつけましょう!ブレードプラグは一番簡単にできるセーバーの装飾ポイントですよ!
※2 プラグをつけるとイモネジをなくす事故もなくなります

さぁ、相棒を持ったら技術を学び、ジェダイ・ナイトやシスの仲間に入りましょう!